家計簿を10年、続けてきました。でも、意志が強いからではありません。
振り返ると、続いた理由は「気合い」ではなく「やり方」でした。やり方さえ整えれば、たぶん誰でも続きます。今日は、その再現性のある3つのステップをまとめます。
STEP 1|まず「家計簿アプリ」を入れる
記録を続けるために、最初にやることはただ一つだけです。スマホに家計簿アプリを入れること。おすすめはマネーフォワードMEです。紙の家計簿ではなく、スマホのアプリを使う。ここから全てが始まります。
銀行口座やカードをアプリと連携させれば、支出の記録が自動で入るので、手間が減ります。また、「何を記録すれば良いか」もアプリが項目を用意してくれて、金額も自動で入力されます。設定も難しくなく直感的に使えるので、初心者でも迷わず始められます。
紙のノートは、毎回書く手間があるぶん、続けるのは難しいものです。何冊も買ったのに、結局続かなかった人を何人も見てきました。
意志に頼るのではなく、「続けやすい仕組み」をつくる。そのために、まず家計簿アプリを入れることが大切です。
アプリを入れたら、次にやることは以下の通りです。
- 支払いはクレジットカードやデビットカードなどのキャッシュレス決済にして、記録が自動で入るようにする。(マネーフォワードMEは、クレジットカードや銀行などの支払いデータを自動で取得してくれるシステムです。ここではあまり触れませんが、安全性は高いので安心です。)
- 財布に入れる現金は1万円ほどにする。現金しか使えない場所は、ラーメン屋や病院などに限られているので、手入力はごくわずかになります。
- 記録を確認する時間を「1日の終わり」に決める。作業はだいたい5分で終わります。「いつやるか」を決めておけば、迷わず取りかかれるようになります。これが、家計簿を続けるための土台です。
STEP 2|「増えていく」を眺めて、日数を積み上げる
ここが、いちばん大事なコツです。記録をただの作業で終わらせないために、私がやっていたのは2つだけ。「資産が増えていくグラフを眺めること」と、「続いた日数を積み上げていくこと」です。
最初の1か月は、正直グラフはほとんど動きません。金額もまだ小さい。でも、「1か月続いた」という事実そのものが、最初のごほうびでした。記録の長さは、裏切りません。やった分だけ、必ず積み上がります。
半年もすると、見え方が変わってきます。グラフの線は少しずつ伸びて、振り返れば支出のクセまで見えてくる。「あの月は使いすぎたな」という反省も含めて、積み上がった記録が自信に変わっていきました。
1年続くと、「去年の今ごろの自分」と比べられるようになります。これは、1年続けた人にしか手に入らない視点です。相場が下がって資産が減った月でも、1年前よりは前に進んでいることが分かる。それが、折れそうなときの支えになりました。
そして気がつけば10年。いまグラフを眺めると、増えた金額よりも先に「これだけ続けてきたんだな」という実感がきます。積み上がった時間そのものが、モチベーションを保ってくれていたんだと思います。
増えた金額に喜んで、積み上がった日数に支えられる。この2つがそろえば、家計簿は「続けるもの」から「眺めるのが楽しみなもの」に変わります。
STEP 3|完璧を目指さず、「ゆるく」続ける
最後のコツは、いちばん地味で、いちばん大事です。長く続けるために必要だったのは、正確さでも細かさでもなく、「ゆるさ」でした。
記録は「ざっくり」でいいんです。私も最初は「もやし80円、キャベツ110円」と細かくつけていましたが、今は「食費」のように項目ごとにまとめています。細かさは、慣れたら手放していい。ざっくりでも、全体の流れは十分見えます。
できない日があっても、気にしないこと。付け忘れた日があっても、記録全体が壊れるわけではありません。また次の日から始めればいいだけです。「空白の日」を許せるかどうかが、続く人とやめてしまう人の分かれ目だと思います。
目安としては、こんな感じです。付けはじめのうちは、ストイックにきっちりやる。型が身につくまでは真面目に取り組んだほうが、習慣になりやすいからです。でも、少し金額が合わないことがあっても、そこは良しとする。合わない分は「不明金」として入れておけば、それで十分前に進めます。
ちなみに私は、マネーフォワードMEに加えて手入力の「毎日家計簿」も使っていて、記録を二重にしています。二つの数字がピッタリ合ったときの爽快感は格別です。……が、これは正直おすすめしません。ここまでストイックにお金と向き合えるのは、よほどお金が好きな人だけです(笑)。マネーフォワードMEだけで、まったく問題ありません。
おわりに
10年続けて分かったのは、必要なのは根性ではなく、「手間を省く・増減を見える化する・ゆるく続ける」という“やり方”だということです。
真似してほしいのは、この仕組みのほうです。やる気は、あってもなくても大丈夫。
続け方の「心構え」や「やる気に頼らない考え方」は、こちらの記事にも書いています。



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